百日咳とは?2025年の現状
百日咳(ひゃくにちぜき)は、ボルデテラ・パータシス菌が原因の感染症で、特徴は数週間~数ヶ月続く激しい咳です。乳児が感染すると重症化のリスクが高く、大人でも発症するケースが増えています。
2025年現在、日本でも感染者数が増加しており、厚生労働省や感染症研究所のデータでもその傾向が報告されています。大人が感染源となる「サイレント感染」にも注意が必要です。
■ 百日咳の名前の由来
「百日咳」という名前は、
症状である“咳”が非常に長く続くことからきています。
昔の人は「100日間も咳が続く病気」としてこの病気を呼んでいたんです。
実際には、
- 咳のピークは2~3週間くらいですが、
- 軽くても1〜2か月、重症化すると3か月以上続くこともあります。

「百日も咳が止まらない」→ 百日咳というわけですね。



英語では「Whooping cough(フーピング・カフ)」というよ。
漢方の古い記述などでは「百日風(ひゃくにちかぜ)」と書かれていたこともあるんだ。
百日咳に熱は出る?
■ 初期(「カタル期」)には微熱が出ることも
- 発症して最初の1週間くらいは、風邪に似た症状が出ます。
- この時期は、微熱や軽い咳、鼻水などがあることも。
■ 本格的な咳が出る時期(「痙咳期(けいがいき)」)には、熱はあまり出ません
- 咳が連発し始めると、熱は下がるか、平熱のままがほとんど。
- 「熱はないけど咳だけすごい」というケースが多いです。
子どもや赤ちゃんの場合は…
- 赤ちゃんや免疫が弱い人だと、発熱+咳+呼吸困難気味になることがあります。
- 特に生後3ヶ月未満の乳児は重症化しやすいので注意が必要です。
時期 | 熱 | その他の特徴 |
---|---|---|
初期(1週間くらい) | 微熱が出ることも | 鼻水・軽い咳 |
痙咳期(2〜6週) | 熱はほとんど出ない | 激しい咳・「ヒュー」と息を吸う音 |
回復期 | 熱はない | 咳が残る(数週間) |
なぜ今、百日咳が増えているのか?
- ワクチンの免疫効果が時間とともに低下する
→ 通常5~10年で抗体価が下がるため、小学生や中高生でも感染リスクが高まる。 - 抗生剤が効きにくい耐性菌の出現
→ マクロライド系抗生剤に対する耐性菌が報告され、治療の難易度が上がっています。 - 大人の軽症感染が見逃されやすい
→ 咳風邪と見分けがつきにくく、家庭内で子どもにうつる事例が増加。



“咳だけだから風邪かな?”って思ってると百日咳だった!
ってこともあるから、長引くときは要注意ですね。
ワクチンの効果と免疫の持続期間
日本では、乳幼児期に四種混合ワクチン(DPT-IPV)が定期接種として行われていますが、
その効果は5〜10年程度とされ、小学生以降は免疫が弱まってきます。
海外の追加ワクチン接種事情
- アメリカ(CDC):11~12歳のTdap(百日咳を含む三種混合)追加接種を推奨
- カナダ:14~16歳での三種混合ワクチン追加接種を推奨(カナダ公衆衛生庁)



追加接種が「当たり前」になっており、日本との差が浮き彫りに。
妊娠中に百日咳にかかった体験談
私自身、妊娠中に百日咳を発症した経験があります。
内科と産婦人科の両方で相談し、妊婦でも使える抗生剤を処方されたかと思います。
随分まえのことですので、薬の名前が不確かで。。
咳がひどく、咳のしすぎで肋骨を痛めたのを覚えています。
はっきり骨折と診断されませんでしたが、
- 咳やくしゃみで激痛
- 横になると痛みが響く
- 数週間かけて自然に回復
という経過から、骨折、またはヒビが入ってた可能性が高かったのでは。
小学生の追加ワクチン、日本でも可能?
はい、日本小児科学会も以下のように追加接種を推奨しています:
- 小学校入学前(5~6歳)
- 11~12歳の思春期
これは定期接種ではなく任意接種(自費)ですが、多くの小児科で対応しており、かかりつけ医に相談することで接種可能です。
まとめ:百日咳から家族を守るために
- 百日咳は大人も子どもも感染する可能性あり
- ワクチンの免疫は年齢とともに減少
- 海外では追加接種が一般的
- 日本でも小児科で任意接種が可能
- 妊娠中や高齢者がいる家庭は特に注意
※この記事は体験談と公的情報をもとに作成しています。ワクチンや症状について不安がある方は、医師にご相談ください。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございます。



みなさんも、くれぐれもお身体にお気をつけくださいね。
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